才能

マニュファクチュール・ゼニスの80の職種

ゼニスの時計を一つ作るのに9ヶ月かかります。 この間、80もの職種に携わる技術者が、次々にその才能とノウハウを時計とその構成部品に注ぎ込んでいきます。

小型化、および計時機能にかかわる技術的職業。 そして、さまざまな形や装飾、ゴールドやスチール、宝石などの素材を扱う芸術的職業。 技能といっても、ロジスティクスからプロトタイプの製造、科学工学まで幅広く、ドライ潤滑システムを設計・開発する研究者など、表面にはあまり見えないことがしばしばです。

これらすべてが多大な才能、専門知識、情熱の塊となって一つ屋根の下に結束しているのです。以下はそのほんの一例にすぎません。 計測担当者、供給管理担当者、工具製作者、生産管理者、品質管理者、ムーブメントのロジスティクス調整者、製図技師、ケーシング専門家、プレス作業者、材料担当者、高級時計専門職人、プロトタイプ製造・時計職人、時計修理工、製造オペレータ、装飾担当者、洗浄担当者、研磨職人、プロトタイプ製造者・・・。

エル・プリメロ

エル・プリメロ

どうぞよくご覧ください!  これこそまさに、愛好者なら世界中の誰もが名前を知っている、時計製造の歴史で最も有名なムーブメントです。 現在、世界で最も精度の高い量産ムーブメントです。 その秘密はテンプの振動数にあります。 一般に、他社製品が1秒間にせいぜい8振動するのに比べて、エル・プリメロ キャリバーの振動数は10振動です。

このキャリバーの開発は数多くの技術革新を伴って実現されました。優れた長期的安定性を確保するドライ潤滑システムや、より多くのエネルギーを必要とする高振動数に応えるよう改良されたパワーリザーブなどです。 ゼニスで作られる時計はすべて、ゼニスの自社ムーブメントを搭載しています。

このような厳密なアプローチを堂々と主張できるのは、世界でもごくわずかのメーカーしかありません。 ゼニスの時計を選ぶこと、それは、間違いなく、ル・ロックルにある当社のマニュファクチュールで一貫して製造された時計を所有するということです。 このような基本的要求から、500のバリエーションに展開する180種類のムーブメントが製作される結果となりました。

驚くべき数値

1つのエル・プリメロ ムーブメントの製造には: 9ヶ月の作業期間 20人の時計職人 5500 の作業工程 50の切削加工(文字盤側) 77 の切削加工(ブリッジ側) 1つの構成部品あたり5~50 の工程 クラシックバージョンで18 種類の金属を使用

エル・プリメロを救う

エル・プリメロの物語は、1975年に突然終わっていたかもしれません。それまでの4年間ゼニスのオーナーであったアメリカ企業「ゼニス・ラジオ・コーポレーション」が、機械式時計の製造をやめて、クォーツ時計に切り替えることにしたのです。 この決定は最終的なもので、同社はあらゆる機械、キャリバー、工具について、廃棄物として値段を交渉しようとしていました。

一人の時計職人がアメリカ本社にその決定を考え直すよう説得を試みましたが、結局失敗に終わりました。 即刻命令が実行されることになり、金属が、100年の伝統とともにトン単位で最高入札者に売り渡されようとしていました。 シャルル・ベルモは、自分の製造設備が壊されていくのを見ることにどうしても耐えられませんでした。 彼は自分の職を失うのを覚悟で、重要な工具や構成部品を隠し始めたのです。 几帳面な性格だった彼は、カム、切削工具、プレス機その他の機械にラベルを付け、リストを作成して分類し、これらを保護するとともに、生産の全工程をノートに記録しました。

いつか機械式ムーブメントの人気が再発する日が来るとしたら、エル・プリメロは奇跡的に復活することができるわけです。 そしてたった9年後、その奇跡は本当にやって来たのです。 ある晴れた朝、失われたはずの設備一式が元の場所に戻ってきました。 このような勇気ある行動がなければ、ブランドの存続は危うくなっていたでしょう。 1980年代初め、プレス機1台の値段は4万スイスフラン以上もしており、1つのエル・プリメロの製造に150台以上、つまり合計700万スイスフランが必要でした。 しかし、設備が戻ってきたことで、財政的、技術的、および人的な再投資の問題を一掃することができたのです。

その後、有名ブランド数社が、ムーブメント納品メーカーとしてゼニスに目を向け始め、 順調な注文によりマニュファクチュールに新たな息吹が吹き込まれました。 2000年、ゼニスはLVMHグループの傘下に入り、エル・プリメロ キャリバーはゼニスの時計のみに使われることになりました。

エル・プリメロ

計時コンクール

マニュファクチュール・ゼニスは、創業以来の150年の間に、計時と時計製造に関して1420回もの賞に輝いています。 これだけでも立派な数字ですが、それよりも素晴らしい業績があります。 この1420回の受賞のうち、1398回は第1位を獲得。つまり、98.5%が第1位を占めているのです。 これはまさに、技術および計時における真の偉業と呼べるにふさわしい数字なのです。

伝統

内面的な強さ

まったく異なる二人の人物、アムンゼンとガンジーが、ゼニスの時計を選びました。 恐らく、ゼニスのクロノグラフの中に、彼ら自身の内に存在する内面的な強さと一致するものを感じ取ったのでしょう。 それは、いったん動き始めたらその目的からそれることなく、揺るぎない規則正しさでたゆみなく前進を続ける力強さにほかなりません。

アムンゼン、南北両極点の征服者

1911年、ノルウェーの探検家ロアルド・アムンゼンが人類初の南極点到達を果たしたとき、この偉業を支えたのは、不動の信念と規則正しい前進でした。 アムンゼンはその後北極点到達にも成功し、南北両極点を制覇した最初の人物となりました。

ロアルド・アムンゼン

インド独立の父、マハトマ・ガンジー

同じ時期に、マハトマ・ガンジーがインド独立のための非暴力抵抗を明言したとき、徐々に、しかし確実に国民の公民権を認めさせるまでに至ったのは、彼の不屈の精神と強い意志によるものでした。

マハトマ・ガンジー

パリ・ニューヨーク間の飛行

ゼニスの新しいブランドアンバサダーはこれまでと少し違います。 それは、パリ・ニューヨーク間を定期飛行する「ボーイング707」です。 極限の状況下でのムーブメントの信頼性をテストするため、ゼニスの時計が同機の着陸装置に取り付けられました。 さまざまな衝撃に加えて、ムーブメントは、飛行中にマイナス62℃までの温度低下にさらされました。飛行機は予定通りの時刻に着陸し、時計も依然として正確に動作していました!  きわめて過酷な条件でも、完璧な等時間間隔の歩度が妨げられることはありませんでした。

パリ・ニューヨーク間の飛行

記録的な落札価格をつけたゼニスの時計

ニューヨークで、マハトマ・ガンジーが所有していたゼニスのアラーム時計を含む出品ロットが、180万ドルで落札されました。

ニューヨークのオークション

年譜

ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、先見の明のある時計職人でした。そして、その時代で最も正確で信頼性の高い時計をつくることにひたすら全力を注いでいました。 彼はすぐに、この目標を達成するためには時計の製造方法を根本から覆えすことが必要だということに気が付きました。

それまで、製造に携わる職人たちは、それぞれ離れた工房で仕事をし、お互いの結び付きが生まれるということはありませんでした。 このような状況では、すべてのパーツが互いに作用し合う複雑なメカニズムの進歩を促すことは困難です。 ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、広々とした明るい建物を建設し、そこに初めて、時計製造のあらゆる職種を集結しました。こうして、メカニズムを構成するすべての部品と完成したメカニズムについての適切な点検が行えるようになったのです。

その成果はすぐに現れました。さまざまな職種が一つ屋根の下で力を発揮し合ったことが、技術開発と製造工程の向上に大きく貢献しました。 ル・ロックルから世界各国へ向けて出荷される時計は、実にこれまでで最高の精度と信頼性を誇るものとなりました。

こうして、ゼニスの運命は確定し、ゼニスと優れた計時性能とは切り離すことのできない存在となったのです。 ゼニスのマニュファクチュールは、現在もなお創立者が最初に工房を築いた場所に位置しています。これは、時計業界では非常に稀な例となっています。

1865
ジョルジュ・ファーブル=ジャコがマニュファクチュールを創業
1890
国際的発展
1999
世界初のポケットウォッチ・クロノグラフ
1900
パリ万国博覧会で第1位
1911
天体の頂点を意味する「ZENITH」にブランド名を変更
1925
1000人の職人を雇用
1948
伝説のキャリバー135の発表
1960
キャリバー5011Kの開発
1969
世界で最も正確な量産ムーブメント、世界で唯一、1秒間に10振動するエル・プリメロの誕生
1970
時計産業に訪れた危機(クォーツムーブメント)によりエル・プリメロの生産停止が決定
1984
シャルル・ベルモの勇気ある行動のおかげでエル・プリメロが大々的なカムバック。ゼニスは、ロレックス、エベル、パネライ、コンコルド、パルミジャーニといった著名ブランドに自社キャリバーを納入
1994
エリート ウルトラスリム自動巻ムーブメントの発表
2000
LVMHグループの傘下に
2003
オープン コンセプトの開発
2009
エル・プリメロ誕生40周年
2010
1/10秒単位の計測・表示を可能にするエル・プリメロ ストライキング10thを発表
年譜写真

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